性器の臭いっていったい何なのか
容姿が整っていて優れたセックス技術があってもその全てを打ち消してしまうくらいの嫌われ要素があります。
そうです。臭いです。
ここでは「口臭」に関しては述べません。これは男女共通の問題ですし、女性同士でも確認ができることですので敢えて問題にはしません。
この記事では女性性器の臭いに関してだけ解説していきたいと思います。
女性の中には「男性ってあそこの臭いが好きなんじゃないの？」と思っていらっしゃる方が決して少なくないのですが、好きな人というのは「変態」の１ジャンル程度の話しで、一般認識は臭いと感じていると思ってください。
次に「女性性器周辺」の臭いについて詳しく書いていきたいと思います。
自分じゃわからない性器の臭い
女性の皆さんは充分お解りかと思いますが、女性の性器の臭いは男性と比べて大変複雑で強いものなんです。お解りかと思いますが、クンニの時男性はその匂いを鼻をくっつけて嗅ぐことになります。同じように女性が自分の臭いを確認したいと思っても、汚れている時の臭いは確認できても、汚れを取った状態で実際どうなのかといったことを確認する事は不可能です。
風俗であれば事前のシャワーはオプションが無い限りは浴びると思うのですが、それで臭いが完全になくなる事はありません。また、臭いによっては湯舟で温まるとより強くなるものもあるので充分注意が必要です。
臭いの種類
健康な女性器から発せられる臭いは次のような種類に分けられます。
- 乳酸臭：膣内の自浄作用を担う乳酸菌によるもの。主にラクトバチルス属。
- アミン臭：膣内分泌液の成分の一つピリジンの臭い。魚の腐敗した臭い。また嫌気性菌の増殖によっても増える。
- 酵母臭：ビール酵母胃腸薬の臭い。常在菌としてカンジダがある。
- 鉄臭：性交後や激しい手マンの後に臭う。毛細血管が断裂したことで起こる微細な出血に含まれるヘモグロビンの臭い。
- アンモニア：尿が付着した臭い。
- 汗臭：エクリン腺からの汗を皮膚常在菌のマイクロコッカスが分解して発生する臭い。酢酸臭・雑巾臭。
- スソガ（スソワキガ）※：エポクリン腺からの汗を常在菌が分解して発生する臭い。常在菌により臭いが変わる。遺伝性が強い。クミン臭・納豆臭・葱臭・古いプラスチック臭。
※ワキガがある人はスソガもあります。ワキガの有無は「脇の下がうっすら緑がかっている」「脇汗の跡が黄色い」「耳垢が湿っている」といった視覚的要素で確認ができます。
臭いの構成
この中で性器周縁部由来の臭いがアンモニア・汗・スソガ、膣内部由来の臭いが、乳酸・アミン・酵母・鉄臭となります。
性器外縁部の臭いのメカニズム
陰毛を処理していない場合、勢いが弱くなった状態の尿の多くは陰毛を伝って流れます。頭髪を洗って拭き取っても水分を除去しきれないのと同じように、紙で拭いても尿を完全に除去することはできません。また、尿の流れは陰毛のキューティクルの方向と逆なのでキューティクルの隙間から内部へと侵入し尿石を形成します。更に汗・スソガによる臭いも下着と体温でスチィームされた状態になり、キューティクルから陰毛内部に侵入します。この様なことから陰毛内部に臭いの元があるため洗浄しても落ちることはありません。また、湯舟で温まると尿石が溶け出します。尿石の主成分であるアンモニアは揮発性が高いのでお風呂上り程臭いが強くなってしまう傾向があります。
パイパンの方でもパンツと皮膚が密着するため高湿度となり、臭いの元となる細菌にとっては大変好ましい環境となります。
細菌由来の臭いは、洗っても100％を落としきる事はできません。体を石鹸で洗浄しても皮膚の常在菌が無くならないのと同じで、性器周縁部の皮膚の隙間に残存する細菌は洗った後も代謝を続けて臭いを発し続けます。
膣内部由来の臭いのメカニズム
膣内部は膣内フローラと言われる最近群によって安定が保たれています。中でも乳酸菌（ラクトバチルス属）は75～90％を占める主要な常在菌です。乳酸菌は膣壁から分泌されるグリコーゲンを分解し乳酸を排出します。この乳酸の臭いが膣内部からの臭いの主役になります。
また膣内部の臭いには生臭さやツンとした臭いも混じっています。これは膣液に含まれるアルデヒドやケトンの臭いであると推測されます。
性交時や手マン等で膣の奥が描き回されたときに良く発生する臭いにアミン臭があります。アミン臭とは乾燥スルメイカの臭いや魚が腐った臭いに例えられます。これは常在する嫌気性菌によって発せられる臭いです。
他にはビール酵母を原料とする整腸薬の臭いもあります。これは膣内に常在する酵母の一種であるカンジダによるものです。
これらの臭いが合わさったものが膣内部由来の臭いを構成する要因となります。これらのバランスは体調やストレス・生理周期・加齢によって変化をします。つまり膣内部由来の臭いは状況によって変わるので一定ではないと言えるでしょう。
セックスにおける臭いの役割
セックス時の興奮度合いは、五感からの情報が脳にどれだけ多くの刺激を与えるかで決まります。
視覚や聴覚・触覚は記憶とすり合わされて興奮材料として処理されるのに対し、味覚と嗅覚は本能にダイレクトにアプローチされ瞬時に脳で判断されます。
これは味覚と嗅覚が身体に対する防衛に直結している為なのです。食べ物を口にする時、毒ではないか、腐ってはいないかという判断をする時に、脳で過去の経験値と照らし合わせて考えていたのでは遅いからなんです。
では、ある意味原始的な感覚である味覚と嗅覚が、セックスにおいてどのように作用しているか解説していきます。
味覚
セックスを生殖行為と捉えた場合、味覚だけは役割がありません。
しかし愛情表現、プレイとしてのセックスではオーラルセックスは当たり前の行為として定着しています。
そこで味覚として作用する物質は汗や愛液・尿に含まれる塩味、膣液に含まれる酸味なのですが、これらが性的興奮に直接関わっているかとなると疑問です。
味覚を感じる器官の舌ではありますが、セックスの場合は触覚としての役割が大きいように感じます。
嗅覚
実は嗅覚はセックスの行為に至る前から働いています。先ずは異性かどうかの判断と遺伝子的にどれだけ離れているかの判断を瞬時にこなしているのです。
その判断材料になるのが汗の臭いです。人間の嗅覚はフェロモンを感じ取る器官が退化してしまっています。しかし様々な実験によりある程度のフェロモンや遺伝情報を人間は汗から嗅ぎ分けていることが証明されています。
男性が女性の汗の臭いを嗅ぐとどこか甘さのある臭いを感じ取ります。その臭いを嗅ぐことで男性は性的興奮が促されます。セックスの時に脇を嗅いだり舐めたりすることが好きな男性が多いのはそのためです。
また嗅覚は本能に訴え掛けるために深く記憶に残ります。嗅覚レベルで好きになった相手は一生涯忘れないとも言われています。
女性器の臭いに関して男性は、尿や汗・乳酸の臭いは強くなければ性的興奮の材料に変換できるのですが、アミン臭や酵母の臭いには抵抗を示します。これは、アミン臭は腐敗を感じさせる臭いなので脳は即座に危険と判断するためです。
実際にアミン臭が強くなっている場合、嫌気性菌の割合が増えていることが考えられます。その原因としては、常在菌による細菌性膣炎や淋病やクラミジアなどのSTDが考えられます。
酵母臭は主にカンジダが原因となります。セックスで男性に移ることは稀ですが、５％程度はあるそうです。
また、乳酸菌の働きとして説明したチーズ臭ですが、これが強くなった場合はトリコモナスによる感染症が考えられます。トリコモナスは男性にも感染し前立腺癌のリスクを高めます。
嗅覚の話しの序で余談になりますが、思春期の女性が父親の臭いを毛嫌いするのは、近親相姦を防ぐための反応だという事が知られています。逆に遺伝子的に遠い男性の臭いは良い匂いとして感じるようです。遺伝子の距離を臭いで判断する能力は男性には殆どなく、遺伝子を選択する役割を担う女性特有の能力なのです。
コントロールすることで臭いを味方にする
ここまで臭いについていろいろ書いてきましたが、いろいろ心配になってしまった女性もいるかと思うので、ここからは臭いを味方につける方法を解説していきたいと思います。
においは強弱で決まる
嗅覚からの情報は本能で処理されることはご説明した通りです。人間の本能では強い「におい」イコール「危険な物」という判断がなされます。解りやすく例を挙げると、火山性ガスに見られる硫黄の臭いは危険と感じても、ゆで卵の匂いは食欲をそそります。においの基は同じ硫化水素です。ジャスミンの香りは芳香ですが、大便の臭いは悪臭です。においの基は同じスカトロールです。他にも香水や芳香剤のにおいも、強すぎると本来の役割とは真逆の臭いものになってしまうのです。
性器の臭いも同じです。嗅覚からの刺激は脳を興奮させる重要な役割があるので「無臭」よりは臭いと感じない程度に臭いがする方が理想的です。
尿と汗の混ざった臭いやイカ臭さは男性にも共通する臭いであることから、性器を連想させる臭いとなります。乳酸の臭いは男性にはないので異性を意識させます。つまりクンニの最中に嗅ぐ女性性器の臭いは今自分がしている行為を裏付け興奮に厚みを持たせる効果があるのです。
普段から心掛けること
性器の臭いケアには普段の心掛けが重要になります。自分で出来ることもたくさんあるので参考にして下さい。
陰毛の処理
陰毛の本来の役割は生殖器を守る事ですが、人間がパンツを履くようになってからはその役割は不要となりました。むしろ排泄される必要性があるものを溜め込んでしまっていることから、積極的に除去することをお勧めします。特に性器周りの陰毛には強い臭い成分が溜め込まれやすいので必須です。
腹側の陰毛に関しては長さを短くする程度で問題はありませんが、スソガが強い方は全消去することで丁度いい匂いに調整することが可能な場合があります。
スソガの臭いも希釈することで芳香になります。実際にワキガはフェロモンとしての役割があるのではないかといった研究がなされている例があるくらいなので間違いありません。
スソガで悩むのはお門違いで、自分には強力な武器が備わっていると考えて下さい。
正しい排尿排便を心掛ける
こちらの記事を参考にして下さい。
生理後の処理
一般的に生理の経血は自然に処理されるのですが、まれに子宮後屈などで膣内に空間が出来て経血が残ってしまう体質の方がいらっしゃいます。そうなると残った経血が嫌気性菌の餌となり増殖するのでアミン臭やアンモニア臭が強くなってしまう事があります。
膣内バランスの観点からも良い状態とは言えませんので、生理後に浄水での膣内洗浄をお勧めします。
ただし洗浄のし過ぎは、常在菌バランスを崩すことにもなるので注意してください。
膣内環境を健全に保つ
膣は膣内フローラと呼ばれる細菌群によって環境が保たれていることは前項でご説明した通りです。中でも乳酸菌のラクトバチルスの割合が下がらないような配慮が必要です。
それには、グリコーゲンの枯渇を防ぐことが重要になるため、適量の糖質摂取を心掛ける様にしてください。糖質制限ダイエットは、グリコーゲンの枯渇により体内たんぱく質の分解が促進されアンモニア臭やケトン臭を増加させるので、臭いを気にしている女性には最も不向きなダイエットと言えるでしょう。
加齢によるホルモンの低下に由来する乳酸菌の減少には、乳酸菌膣錠を医師と相談の上処方してもらうのも良いかと思います。
それでも臭いが気になったら
それでも臭いが気になったら、医師にご相談ください。万が一病気だった場合は早めの治療が必要なのは言うまでもありません。しかし健康な状態だった場合、ただの思い込みであったり、自臭症と言った心の問題が関係してきます。
医師は病変の有無、病原性細菌が無ければ健康体とします。健康体である限りそれ以上の医療行為はできません。そこで食い下がっても迷惑なだけでしょう。
ただ、本人としては臭いと感じているので何とかしたいという気持ちも解ります。
そこで客観的な判断があれば納得できるといった方は、私藤原幻にご連絡下さい。
現状どうなのか実際に確認させて頂いてご説明致します。
私の判断は、元AV男優・現レンタル彼氏出張ホスト彼氏代行という経験の中で培った個人主観なので、一般的な尺度として捉えるかどうかは貴女の判断となりますことをご了承ください。
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参考文献
http://jssti.umin.jp/pdf/guideline2008/02-8.pdf
http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-140716.pdf
