濡れやすい女性
普通濡れやすくて悩む女性はほとんど会ったことがありません。
悩んでいると言っても「ちょっとした妄想でパンツが汚れる」「いつもベッドが大変なことになる」といった感じです。
前者はパンティーライナーを着けて、後者はバスタオルを敷いてといったアドバイス位しかありません。
濡れにくい女性
問題は濡れにくい女性です。
女性の分泌液について
意外と知らない女性が多いので「濡れる」ことについてちょっと触れてみたいと思います。
一言で「濡れる」と言っても複雑で、女性性器から分泌される3種類の体液がもたらす現象のことを指します。
主な目的は潤滑させることで男性性器を受け入れやすくするためと平常時は膣内や膣前庭を乾燥から防ぐことです。
常時膣の中を湿潤な状態にしているのが膣分泌液(他に子宮頸管粘液があるが本題からどんどん離れていくのでここでは触れません)で血漿が主成分とされています。
膣壁からにじみ出るように供給されるようです。
子宮口の両脇にあるバルトリン腺から分泌されるのがバルトリン腺液。
男性のカウパー腺液(先走り汁)と同じです。
AVで「ほらこんなに糸引いちゃってるよ」なんて使われるやつです。
この液は膣前庭を湿潤させる役割を持っています。
もう一つがスキーン腺液で尿道の両側にある窪みから分泌されます。
スキーン腺は男性の前立腺と同じもので成分も同じです。
なんでもオーガズムに関係があるようなんですが、未だにはっきりした研究はないので割愛します。
体質と感情
濡れない体質
以下の文章で濡れ難いという表現は、自然の状態ではペニスの挿入に支障をきたす程度と捉えています。
濡れ難い体質は個体差を考えればある程度の割合で存在します。
分泌腺の大きさや形状に差があるので分泌量にも差があると考えるのが普通でしょう。
こうなると改善は医師の分野です。
処方薬ですが「ダイフルカン」といった膣内の分泌液を増やす薬があります。
私からは潤滑ゼリーを使う事ぐらいしかアドバイスはできません。
また濡れても長く持たない方は、行為の順番を工夫してみるのもよいかもしれません。
心の問題
しかし一方で、体質的な問題ではないのに濡れ難い女性がいます。
私が知る限り大多数はこちらに当てはまります。
女性の分泌液は感情によって大きく変化することがわかっています。
性的な期待や興奮の状態にあれば普通は濡れますが、緊張状態や恐怖、嫌悪または全く感情が動かない状態ではいわゆる乾いた状態になってしまいます。
行為自体に集中できないときも同じです。
また自己暗示によって濡れなくなることが良くあります。
例えば大好きな彼と初めてSEXした時に緊張しすぎてあまり濡れなかったとします。
その彼に「全然濡れてなかったぞ」と言われたら、自分は「濡れないのかなぁ」と思い悩んでしまうでしょう。
それからはSEXの度に「濡れなかったらどうしよう」と考えるようになり、そんなことを考えて緊張と不安を抱えているので本当に濡れず、「私は濡れないんだ」と確定事項になってしまいSEXにも積極的になれなくなってしまうといった悪循環にはまってしまう。
エクスタシーの話しとも共通するのですが、思い込むのは脳です。
身体に指令を送るのも脳です。
分泌腺は自分で判断できません。
暗示にかかった状態の脳が濡らせと指令を送っていない状態なんです。
また、初体験は女性にとっては痛みを伴う分精神的負担も大きく良い感情を持てない方も多いようです。
痛かったから怖い、怖いからしたくない、したくないけど求められるしそれが普通のことだから拒絶できない、早く終わることばかり考えてしまう・・・結局濡れなくてまた痛かった、を繰り返す。
脳は痛い思いをさせられると判断すると自己防衛本能が働いて濡らす指示を出すことがあります。
ただそれは自己を防衛するような緊急の状態の時でこの場合は自分が行為を持っている男性が対象で、感情的には前述の他に嫌われる心配などの感情もあり脳が性的興奮に至っていないことが考えられます。
過去の傾向
この様な悩みで私の元に来ていただいた方は、たいてい濡れます。
それは、好意の代わりにプロであるという安心感があり全てを分かってもらっている気軽さがあるため行為自体に集中できるからでしょう。
このように濡れないということが体質ではなく気持ちの問題だったという根拠がみつかれば、自分に掛けていた暗示から抜け出すことができるのです。
性を楽しむという行為は人間だけに与えられた特権です。
何かお役に立てることがありましたらご一報下さい。